住宅ローンの審査の流れ
Q:住宅ローンの審査はどのように進んでいく?
住宅ローンは、住まいを購入するために金融機関から受ける融資(ローン)のこと。数千万円という金額を低く抑えられた金利で35年など長期に渡って返済していくのが特徴です。融資金額が大きく期間も長いことから、金融機関は「事前審査」と「本審査」の2つの審査を設けており、住宅ローンを受けるためには双方に通る必要があります。では、住宅ローンの審査はどのように進んでいくのか、基本的な流れを見ていきましょう。
住宅ローンの審査の流れ(1)
住宅ローンは、次のような流れで手続きが進みます。
事前審査の申し込み→(2日〜1週間程度)→正式申し込み・本審査→(1~2週間程度)→住宅ローンの契約
「事前審査」
まず、金融機関に事前審査を申し込みます。事前審査の結果が出るまでかかる期間は2日から1週間程度です。事前審査では、融資を受ける借り手の返済能力や購入物件の担保価値を審査します。具体的には、年収、自己資金額、会社員か個人事業主なのか、完済時の年齢や勤続年数などを総合的に判断。物件については、データベースや登記簿謄本(登記事項証明書)等の物件資料で担保価値を確認します。
事前審査で重要視されるのは借り手の返済能力です。とくに銀行の場合、その傾向が顕著です。そのため、クレジットカードの支払いや他のローンの返済が滞っているなど信用情報に問題があると、短期間で「融資不可」の結果が示されます。一方、個人事業主や希望金額が高額な場合などは、審査に時間がかかることもあります。
事前審査とはいえ、審査の内容はかなり厳しめです。そのため、とくに銀行の住宅ローンの場合、事前審査に通れば、その後、退職や転職など借り手に大きな変化がないかぎり、ほぼ間違いなく本審査もパスするようです。
審査には時間がかかりますから、あらかじめ必要な書類は揃えておくことをお勧めします。書類が揃っていれば、購入したい物件が見つかったらすぐに事前審査に申し込めるからです。必要書類は以下を参考にしてください。
<収入を証明する書類>
・源泉徴収票
・確定申告書の控え(個人事業主の場合)
<本人確認のための書類>
・運転免許証またはパスポート
・健康保険被保険者証など
<購入を希望する物件の資料>
・物件の販売チラシ
・登記簿謄本(登記事項証明書)
・公図
・地積測量図
・建物図面
・土地の所在地の資料など
事前審査では年収負担率(返済比率)を重点的に審査します。これは「返済額が年収の何割を占めるか」というもので、これから借りる住宅ローンの返済額に加え、マイカーローンやクレジットカードのローン、教育ローン、リボ払いや奨学金の返済なども含みます。年収負担率が基準をオーバーしてると事前審査に通らない可能性があるため、不安のある方は事前に金融機関の担当者に相談しましょう。審査の基準などは金融機関によって異なるため、複数の金融機関を考えるのも手です。
住宅ローンの審査(2)
「本審査」
事前審査に通ると住宅ローンの正式な申し込みとなり、「本審査」が行われます。本審査は必要な書類が多いため、金融機関からの案内をよく確認し、準備を進めましょう。住宅ローンの正式な申し込み時(本審査)には、主に以下の書類を用意します。
・本人家族全員が記載された住民票
・印鑑証明書(地元の市区町村で入手)
・印鑑証明書に使用した実印
・本人確認書類(健康保険証、運転免許証など)
・収入証明資料(源泉徴収票、確定申告書、住民税課税決定通知書など)
・対象となる物件の詳細資料(不動産会社が手配してくれることが多い)
・預金口座通帳など(残高確認のため)
本審査に通った後、住宅ローンの契約となります。「金銭消費貸借契約兼抵当権設定契約」と呼ばれるこの契約では、担保物件(購入する不動産)に抵当権を設定する契約も行われます。契約が完了した後は、いよいよ物件の引渡しです。
住宅ローンの審査には数多くの条件が設定されており、たいへんシビアなものです。購入を希望する物件や借り手の健康状態なども審査に影響を与えます。定職に就いていて一定の収入があれば通るわけではありません。スムーズに審査をパスするためには事前の準備と確認が重要です。まずは不動産会社の担当者に相談することをお勧めします。住宅ローンについて不安なことや、分からないことがあるお客様は、経験豊富な当社にどうぞお気軽にご相談ください。
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