「確定測量の必要あり」と不動産会社に言われたら(2)
不動産の売買では、「土地登記簿」の登記面積を用いる「公簿売買」で契約が進められる場合がほとんどです。とはいえ、境界の確定は不動産の売買では欠かすことができません。境界の確定に必要となるのが測量です。今回も不動産売買の重要項目、境界と測量について説明していきます。
土地登記簿の記載と誤差が生じる場合も
「売買契約前に土地の面積が確定していないとき(=境界杭が失われて境界が確定していないとき)、土地登記簿に記載された数値で契約する場合が多い」とお伝えしました。しかし実際には、さまざまな事態が起こり得ます。たとえば、以下のようなケースではどのように対応していくのか、見ていきましょう。
土地登記簿の記載では面積300平米の土地があったとします。そこで、その数値に基づいて300平米で売買契約を締結しました。決済日は翌々月の末日に決定。「古い測量図を基にしているので、境界を確定させるため確定測量を実施しましょう」ということになったわけです。
ところが、現在の技術を用いて測り直してみたところ、298平米しかないことが判明しました。300平米と登記簿に記載されているため、正確な数字だと思いがちですが、こうした誤差は実のところ珍しくありません。こうなってしまうと、「当初の話より土地の面積が狭くなったのだから、その分の代金は安くしてほしい」と考えるのは自然なことでしょう。
こうした懸念が考えられるため、土地登記簿を用いた契約では特約を入れて契約を交わすのが一般的です。具体的には、「売買契約は公簿売買とする。確定測量の結果、敷地面積に誤差が生じたとしても、差額の清算は行わない。異議申し立てはできない」という文言を入れます。
ほとんどの場合、誤差は1〜2平方メートル程度のことが多く、大幅な違いが生じることはそんなにありません。不動産会社は「確定測量は売主様の負担で行い、決済日までに境界を確定させます」と買主様に説明します。そして、決済日に測り直した測量図を買主様にお渡しする約束で契約を進めることが多くなっています。
なお、買主様が住宅ローンを利用する場合は早めに確定測量を実施する必要があります。境界を確定することが融資の条件になるからです。境界が確定していない物件に数千万円の融資は認められないので、注意しましょう。
失われた境界杭は測量での再設置が必須
不動産会社は、どのような場合に確定測量を勧めるのかを見てみましょう。
不動産会社は現地査定で土地と建物を調査します。建物のコンディションを確認するのはもとより、測量図を見ながら土地の状態を確認します。土地を確認するとき、ポイントとなるのが「境界杭」で、これは土地の境界を示すものです。
境界杭にはさまざまな形状があります。金属製のプレートや鋲を貼り付けただけのものもあれば、石やコンクリートを地面に打ち込んだものも。金属製のプレートや鋲を貼り付けただけのものでは、風雨にさらされることから、失われてしまっている場合が少なくありません。
境界杭が失われてしまっている場合、再設置しなければなりません。再設置には確定測量が必要になります。確定測量にはそれなりの費用がかかりますから、不動産会社はこのことを売主様にきちんと伝えなければならないのは当然です。
測量は土地家屋調査士が実施します。道路との境界や隣地との境界が確定していない場合は、官公署や隣地所有者の立会いが必要になることも。官民の立会いが必要な確定測量の場合、期間がかかるとともに費用が50万円を超えるケースもありますから気をつけてください。
「50万円も費用がかかるのなら、売り出し価格を少し高めに設定してほしい」「仲介手数料と測量費用を見越して、価格設定を少し高めに」など、不動産会社が的確に情報を提供すれば、あらかじめ対処方法はいろいろと考えられます。現地査定の段階で境界や測量の話が出ないときは注意が必要です。
弊社ではセカンドオピニオンの査定を無料で承っています。取引に疑問や不満を感じている売主様、ぜひ一度ご相談ください。






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